LIFE AMONG THE SAVAGES

『野蛮人との生活』シャーリイ・ジャクスン〈ハヤカワNV68〉
家事・子育てを描いた、自伝的連作集

第一部
・「田舎の家」
・「チャールズ」
・「親の権威」
・「なんにも欲しくない」
・「三度目のお産」
第二部
・「メモ魔」
・「ある夏の朝」
・「女中難とわが家の自動車」
・「野蛮人のショッピング」
・「家じゅうが流感にかかった夜」
・「お留守番」
・「ローリーの交通事故」
第三部
・「巨人と野蛮人」
・「〔付録=ビラ〕」
・「ジャニーは新入生」
・「コイン・コレクション」
・「ジャニー、パーティーに行く」
・「おとうさんの箱」
・「待つ身はつらい」
・「銀行のサンタさん」
・「最後の子」

原著は連作ではなく、3部構成の長篇だとか。
日本では、ミステリマガジンに連載するため、短篇として区切り。違和感ないけどね。
物語は、街のアパートから追い出され、田舎の広い借家に越してくるところから始まる。
暖かく、おおらかに描かれる日々は、ホームドラマの映像が浮かぶけど、時折顔を覗かせるブラックユーモアと意地悪さはジャクスンらしい。
個人的お気に入りは、「親の権威」、「女中難とわが家の自動車」、「ジャニーは新入生」、「おとうさんの箱」、「銀行のサンタさん」あたり。
「チャールズ」は『くじ (異色作家短篇集)』で読んだときは魔少年にしか見えなかったけど、こちらで読むと、かなり印象が違う。同じように、「おとうさんの箱」も異色短篇集に入ってたら、ほのぼのには読めなかっただろうなぁ。
『悪魔は育ち盛り』も読もうかしら。出すのめんどいけど。