THE VAMPIRE GENEVIEVE

ウォーハンマーノベル 吸血鬼ジュヌヴィエーヴ (HJ文庫G)

ウォーハンマーノベル 吸血鬼ジュヌヴィエーヴ (HJ文庫G)

『吸血鬼ジュヌヴィエーヴ』ジャック・ヨーヴィルHOBBY JAPAN HJ文庫ジ01-01-02〉読了
ドラッケンフェルズ』後のジュヌヴィエーヴを描いた短篇集。

収録作品
・「流血劇」
 ドラッケンフェルズ事件を生き延びたジュヌヴィエーヴとデトレフは恋人のように暮らしていた。
 デトレフの演劇人としての評判も上々なのだが、彼は事件以来、人間の闇に引きつけられているらしい。
 一方、ドラッケンフェルズ城跡から掘り出された"意志"は彼女たちを殺そうと迫っていた……
・「永遠の闇の家」
 大雨の中を逃げる革命家のクロソウスキーがたどり着いた屋敷。
 そこは奇妙な一家が暮らし、遺産争いで永遠に殺し合い、生き返っていたのだ!
・「ユニコーンの角」
 ティバルトから逮捕と引き替えに、ルディゲル卿の暗殺を依頼されたジュヌヴィエーヴ。
 彼は狩猟を趣味としており、ユニコーン狩りに来ていた。
 ジュヌヴィエーヴは狩りの間に暗殺しようと考えていたが、ユニコーン狩りには様々ないわくがあり……

この中では、「永遠の闇の家」が異色で面白い。
異世界ものならではのゴシック・ホラーという趣。魔法により常に殺し合いを続け、遺産相続の系統図が書き換えられ続けるという悪夢の世界。
キャラの名前は、既存のゴシック・ホラーの登場人物から拝借、とニューマン節(笑)
ジュヌヴィエーヴものなら、『ドラッケンフェルズ』以前の話の方が読みたかったかなぁ。