GATE OF FIRE
- 作者: スティーヴンプレスフィールド,Steven Pressfield,三宅真理
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2000/09
- メディア: 文庫
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紀元前480年、テルモピュライの戦いで、200万のペルシア軍の猛攻を凌いだのは、300人のスパルタ兵とその同盟軍。しかし、7日間の激闘の末、彼らもついに玉砕する。クセルクセス大王は、死を承知しながらも戦い続けたスパルタ兵がどのような人間だったのか関心を抱く。戦場から唯一の生存者クセオネスが発見され、彼は自信の数奇な運命、スパルタの生活、テルモピュライの戦いの模様を語り始める……
読んだ・観た人ならご存じのとおり、『300』*1は漢臭さ満載の作品ですが、こちらはそれ以上。
ただ『300』ではスパルタ兵は超人のようだけど、『炎の門』では、恐怖は感じるが、それでも同胞や国のために身を犠牲にし、それに至るためのスパルタの訓練や、妻や母の勇気、愛が詳しく、人間として描かれているため、かなり感動的。またレオニダス王が、ひじょうに人間味あふれる王になっているのも印象深い。それでも凄い強いんだけど。
また、当時の生活の様子も詳しく描写されていて、これだけでもなかなか読み応えがある。
数ページごとに漢台詞が登場して、附箋貼ってたら厚みが1・5倍になっちゃいそう。スパルタ萌えですわ(笑)
特に、テルモピュライに入ってからは毎ページ涙腺直撃。
「欲しくば取りに来い」「渡し舟でまたお会う」とか。矢が太陽を覆う〜の下りも無論出てくる。
容易に映画に脳内変換できるんだけど、実際、かなり『炎の門』を参考にしているようで、聞き覚えのある台詞がたびたび出てくる。クセオネスの主人であるディエネケスと妻アレテが、『300』のレオニダスと王妃の原型なのかな?
(『炎の門』+ニンジャ)×コミック化=『300』
(『300』+巨人・巨象・巨犀)×CG化=映画『300』*2
という方程式が立てられます(笑)
文春もこの機に、『300』の原点! みたいな帯つけて重版すればよかったのに。