2006年10月号

S-Fマガジン 2006年 10月号 [雑誌]

今月は『現代女性作家特集』


翻訳作品は４本。
・『しばしの沈黙』……ケリー・リンク
　ビール片手にトランプに興じる男たち。
　ある日、どんなお話でもしてくれると言う電話サービスにかける。
　サービスの女性が語る、時間が逆に進む世界の話。
　その登場人物が語る物語の中に出てくるのが、彼らで……
　こ、これは、あらすじ書けません。
　今まで読んだリンクの作品の中でも、これはかなり好き。
　でも、リンクの作品って、リンクが好きな人にしか勧められない（笑）
・『地上の働き手』……マーゴ・ラナガン
　ある日、おじいに「天使を捕まえてこい」と命じられる少年。
　おばあの病気が重く、それを治してもらうつもりらしい。
　チーズを持って、天使を呼ぶと……
・『天使と天文学者』……リズ・ウィリアムズ
　チコ・ブラーエの助手としてやって来たケプラー。
　ある夜、二人は天使を捕まえる。
　天使の中には知識が隠されていると、チコは天使を殺そうとするが……
　以前掲載された『暗黒の晩餐会』が気に入った作家。
　なんか、不思議な異国の空気を描く人なんだよね。
・『小熊座』……ジャスティナ・ロブスン
　テレポーテーション装置の実験中、そのまま戻ってこなかった夫。
　どうやら、分岐の変わった並行世界へと飛ばされしまったらしい。
　一方、夫の方では、妻が戻ってこない世界にいた。
　世界が無数に分岐していくのなら、いつかどこかで交わることも……
　藤子不二雄SF短篇を思い出しました。


あとは、アイリーン・ガンのインタビューとエッセイが掲載。


特別記事で、スタートレック特集
スタトレは全く知らないんだけど、けっこう面白かったです。
クリンゴン語と英語のバイリンガルで子供を育てた夫婦とか（笑）


「デッド・フューチャーReMix」は、血液SF
海外で血液性格判断があまりないのは、日本ほど４分割されていない、てだけじゃないのね。


「SF挿絵画家の系譜」は、大橋博之
うう〜。短い。
なんか、SF挿絵画家の活躍に入る前に終わっちゃったような感じ。
やはり、前後編でやって欲しいなぁ。


「サはサイエンスのサ」はお休み


「センス・オブ・リアリティ」は、ヒトゲノム


「SF BOOK SCENE」は短編集／アンソロジー／チャップブック
スリップストリーム作品集


「MAGAZINE REVIEW」は〈F&SF〉誌
"Revivalist"アルバート・E・カウドリー
"Passing Through"チャールズ・コールマン・フィンレイ
が面白そうだった。


「おまかせ！レスキュー」は100回記念。大増４頁！


「SFまで100000光年」はちょっと頷いてしまった。
確かに『エヴァ』はリアルタイムの放映時に散々友人と語った時が一番面白かったなぁ。