TINKER
- 作者: ウェンスペンサー,Wen Spencer,赤尾秀子
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2006/07/01
- メディア: 文庫
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たぶん、みんな『イリアム (海外SFノヴェルズ)』か『カズムシティ (ハヤカワ文庫SF)』から読むだろうから、敢えてこれに着手。
連想してみよう……
次元転移装置によって、ファンタジー世界に飛ばされてしまったピッツバーグが舞台。
主人公は、自分が美人だと気づいていない天才発明家少女。
愛車はホバーバイクで、カーペンターパンツが普段着。
ラノベか?
21世紀、中国が異次元間転移装置を開発する。
しかし、それは未完成で、どういうわけか、ピッツバーグだけが、魔法の世界エルフホームに転移してしまった。
ティンカーは、そのピッツバーグでスクラップ屋を営む天才発明少女。
ある日、狛犬に襲われるエルフ、ウインドウルフを助ける。
彼の命を救ったものの、彼はエルフの総督で、何らかの陰謀が背後にあるらしい。
しかも、ウインドウルフのことが気になってしまい……
え〜ラノベでした。
こんなあらすじで、こんな表紙の小説、青背じゃなかったら買わないよ(笑)
というか、内容的に、青背より、ミルクティー背の方が、いいような気がするんだけど……
もしかして、最近のハヤカワFTは完全な異世界ファンタジーのみっていう方針?
それはさておき。
キャラクター小説なんだろうけど、そのキャラクターにまるで愛着が持てませんでした。
ティンカーの天才発明少女っていう設定が、あまり印象的に活かされてないと思う。
この手のキャラは、さんざん日本の漫画で見てるし、しかも、漫画の方が作り込まれてるんだよね。
もっとメカフェチとして描くべきだと思うんだよなぁ。
さらに、ティンカーが○○○になっちゃうのも、なんか納得がいかない。
そのままで終わりだなんて……
内容的には、上にも書いたように、SFと言うより、かなりファンタジー寄り。
話のキモの転移装置もハードには説明されないし。
魔法の説明は面白かったけど。
エペネザムよりはよかったけど、新刊で買う必要ありませんでした。
まぁ、こんなもんだろう、と思ってたから、期待はずれではありませんでした(笑)
これより、後書きで紹介されていたジェンダーSFの方が面白そうなんですけど。