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ニューヨークの魔法使い <(株)魔法製作所> (創元推理文庫)

ニューヨークの魔法使い <(株)魔法製作所> (創元推理文庫)

『ニューヨークの魔法使い』シャンナ・スウェンドソン(創元推理文庫F)読了
先日の『ママは悪魔ハンター』に懲りず、また同じような気配の作品に着手。

見た目も性格も普通のケイティ。
テキサスの田舎からニューヨークに出てきて1年が経つが、
いまだに奇抜な格好をした人に驚くばかり。
ボーイフレンドは出来ず、会社では意地悪な上司にいじめられる日々。
そんなある日、単なるアシスタントの自分に、ヘッドハントのメールが届く。
怪しみ、悩んだものの、今の状況より悪くなるはずがないと転職を決意。
しかし、そこはなんと魔法を作っている会社。
しかも彼女には重要な素質があるというが!?

おっ!? おおおおおっ!?
前知識の全くない本としては、久々に個人的ヒット。
社長がアバロンのあの人っていうだけで、かなり嬉しい(笑)
普通の世界とすぐ隣りに重なり合って、でも見えないファンタジー世界って好きなんだよねぇ。
雰囲気としては『一角獣をさがせ! (ハヤカワ文庫FT)』か、むしろ『ジャッキー、巨人を退治する! (創元推理文庫)』に近いかな。


キャプションでは魔法版『ブリジット・ジョーンズの日記』と謳ってるんだけど、
見たことも読んだこともないので、比較できません。
全く知らなかったんだけど、こういう普通のOLが才能を認められて……ていうジャンルがあるのね。
今さらながら『ワーキング・ガール [DVD]』もそうだったか。


読み終わると、軽いし、伏線もロマンスも解決してないし、
色々都合がよすぎたりする面もあるものの、
ケイティの実力が認められて、どんどん仕事を任されるようになっていくのは気持ちいいし、
読んでる最中はなかなか楽しかった。
もしかして、この手の話が好きなのか? メラニー・グリフィスも好きだし(笑)


この手の小説のキモとなる、キャラクターもなかなか魅力的。
警備員のサムと人事部のロッドがお気に入り。
オーウェンは魔王の子系キャラ?
ただ、もっと会社の業務とか読みたかったかなぁ。
あと商品のユーザーのこととか。
個人的には副題の「(株)魔法製作所」をメインにして欲しかった。
原題もそうだし。


2巻は向こうでも出たばかりだとか。
なんか、ロマンスがメインの話になっているような気が……


暑くて、ネットで買ったから気づかなかったけど、これで1000円超か。
高いな〜