THE PANIC HAND Vol.1

パニックの手 (創元推理文庫)

パニックの手 (創元推理文庫)

『パニックの手』ジョナサン・キャロル創元推理文庫F547−09〉読了
ジョナサン・キャロルの短篇集

収録作品
・「フィドルヘッド氏」Mr. Fiddlehhead
・「おやおや町」Uh-Oh City
・「秋物コレクション」The Fall Collection
・「友の最良の人間」Friend's Best Man
・「細部の悲しさ」The Sadness of Detail
・「手を振る時を」Waiting to Wave
・「ジェーン・フォンダの部屋」The Jane Fonda Room
・「君を過ぎて十五分」A Quarter Past You
・「ぼくのズーンデル」My Zoondel
・「去ることを学んで」Learning to Leave
・「パニックの手」The Panic Hand

大昔、キャロルの長篇をなんか読んだもののはまれず、
それ以来読まなかったんだけど、短篇ならばと着手。


う〜ん……やはり、イマイチ、はまらないなぁ。
話の内容だけなら好きなタイプだし、
いい意味で膝がかくっとなるような、なにそれ!? ていうオチなんだけど、
なんかなぁ。宙ぶらりん感がダメなのかなぁ。


お気に入りは、オチ的観点から言うと、
フィドルヘッド氏」、「友の最良の人間」、「ジェーン・フォンダの部屋」、「パニックの手」
あたりかな。
フィドルヘッド氏」は親友の秘密を知ったと思いきや、ラストで……
「友の最良の人間」は原題がいいですね。
物語の始まりから想像の埒外の、なんじゃこりゃ? なラストがたまらない。
ジェーン・フォンダの部屋」は地獄(?)の物語。最愛が最悪になると言う、嫌な話。
オタクとして自分は、この地獄を耐えられるか?
表題作「パニックの手」はラストで今までの車内でのやりとりを思い出してニヤリ。


でも、一番気に入ったのは、幻想でもなんでもない普通の話の「秋物コレクション」