PLUTONIUM BLONDE

プルトニウム・ブロンド (ハヤカワ文庫SF)

プルトニウム・ブロンド (ハヤカワ文庫SF)

プルトニウム・ブロンド』ジョン・ザコーアー&ローレンス・ゲイネム(ハヤカワSF)読了
金髪巨乳のアンドロイドを探せ! という文句に買ってしまいました。
バカか!? バカなのか!?
ハヤカワSFの白背なんて、新刊で買ったの初めてかも。

21世紀中葉。
エンターテイメント業界が探偵業を牛耳ってしまったため、ザカリー・ジョンソンは地球最後の私立探偵だった。
ある日、元ストリッパーで、世界最大企業の女社長、BB・スターから依頼を受ける。
なんでも、亡夫が極秘裏に作った自分そっくりのアンドロイド、BB・2が逃げ出したというのだ。
BB2はプルトニウムで稼働し、人間の150倍の怪力と176倍の耐久力、200倍の反射速度と優れた電脳を持っている。
それを見つけだし、機能を止めてい欲しいという。
高額の依頼料に引き受けたザカリーだが、
その途端、ライバル探偵につきまとわれたり、
何者かに命を狙われたり、
BBスターの新しい恋人と報道されたため、婚約者に回し蹴りを受ける始末。
はたして、BB2を見つけることは出来るのか?

バカでした。
非常に軽くて、くっだらないコメディSF。
表紙を橋本正枝が描いてるから、銀河おさわがせシリーズかと思っちゃった。
内容もあんな感じ。
時代遅れのタフガイを気取り、ジョークがつまらないザカリー。(ラストのジョークは好き)
その相棒で、皮肉っぽい、自称世界一のコンピュータ、ハーヴ
外科医にして、格闘とレーザーガンの達人で、婚約者のエレクトラ
巨大メイドロボやら、ピザばかり食べている男やら、
と、キャラクターもマンガチック。


人に『万物理論 (創元SF文庫)』と『あなたの人生の物語 (ハヤカワ文庫SF)』を薦めておきながら、
言うのもはばかれるんだけど、こういうの嫌いじゃないんだよね。
一人称で、未来のくだらない設定や蘊蓄を喋ってる小説は嫌いじゃない、と言うよりむしろ好き(笑)
まぁ、緊張感皆無だし、ラストもなんだかなって感じだし、
証拠も証拠集めもくだらないし、オチの言葉使いも日本語だとイマイチだし、
読後に何も残らないんで、
ベタな未来トリビアとくだらない独白を面白がれる人にのみオススメ。
でも、2巻が訳されたらたぶん買う。


ちなみに、原著の表紙は、おどろおどろしい、パルプを模した表紙で、そっちの方がよかったなぁ。
暗黒太陽の浮気娘 (ミステリアス・プレス文庫―ハヤカワ文庫 (10))』もそう言う感じなんだっけ。
そういうセンスが日本は欠けてる……ますます売れないか?