A POUND OF PAPER - CONFESSIONS OF A BOOK ADDICT

ある愛書狂の告白 (シリーズ愛書・探書・蔵書)

ある愛書狂の告白 (シリーズ愛書・探書・蔵書)

『ある愛書狂の告白』ジョン・バクスター晶文社)読了。


ああ、なんと甘美で罪深い書名(笑)


伝記作家・映画評論家・本の蒐集狂、ジョン・バーンズの自伝的エッセイ。
自伝と言っても、ずっと本絡みの話ばかり。


エッセイなんで、あらすじは書けないけど、
この書名ににんまりする人は必読。
目次のSFコレクションは質よりも量、で新刊で買うのを決定。


いつもこの手の本を読んで思うんだけど、
本当に洋書と日本の古本事情はまるで違う。
装丁、出版社、版、そのそれぞれが日本と意味が異なってくる。
まぁ、出版事情が異なるのもあるんだろうね。
初版の意味の大きさがかなり凄くて、
最近では『ハリー・ポッター』『バフィ』の初版が高値で取り引きされているそうだ。
ちょっと前だと、パトリシア・コーンウェルとか人気があるって読んだことあるな。


しかし、古本の形態は違えども、古本者の生態は東西を問わないらしい。
・男と女の本の集め方の違い。
・なんで、TVお宝鑑定番組に古書が出ないのか?
・ネットオークションで見当外れなセールストークをしている奴。
・なんで自動車を運転しないのか?
などなど。
ちなみに、椎間板ヘルニアになってないと、いっぱしブックハンターと言えないそうだ。
なんとかその条件を満たしてるな(笑)


他にも、SF者としては、
キングズリー・エイミスやボンフィリオリの話なんかひじょうに興味深い。


オススメ。


この作者、聞き覚えあると思ったら、
『ヘルメス 落ちてくる地獄』の作者か。
ちなみに、スティーヴン・バクスターの初期作品かと思って買ったのは秘密。