エミール・ガレ展

土曜日に、大学の時の友人に誘われてサントリー美術館に『エミール・ガレ展』を見てきた。
サントリーというから、小さいのかと思っていたら、なかなかの見ごたえ。
目録もかなりしっかりした作りの立派なもの。


今回の展示品の多くに、菊池コレクションの名が。
何者かと思ったら、市井のコレクターで、体を壊したときにちゃんと保存できるところに、ということでサントリー美術館に預けたとか。
今まで全く名前を知られていなくて、そのコレクションの質と量は超一級。
ギャラリーフェイク』な世界のお話。
行方不明の美術品とかも、こういう世界中のコレクターが人知れず持ってんだろうね。


さて、内容。
素晴らしかった。
3期に分けて紹介されていたんだけど、個人的には2期目の頃の作品が好き。
後期は器と言うより彫刻と化していて、迫力がありすぎて。
満月を背景にコウモリが浮かび上がった赤い瓶がお気に入り。
写真だと、どす黒い感じになっちゃってるんだけど、
実物は何ともいえない怪しい赤で最高。
ドラキュラが出てきそうな、夕暮れのような色。
これに限らず、ガラスは写真だと魅力が90%くらいダウン。
光の透過は現物見ないとわからないね。


それから、日本趣味の作品が多数。
漆塗りを模した作品なんか面白かった。
ジャポネーゼってやつは、よっぽどショックだったんだろうね。
掛け軸をイメージさせる木の壁掛けなんか、サインが縦書きだし。


陶器も少しあったんだけど、やはりガレはガラス。
陶器はイマイチ面白くない。