『アフター0 Neo』

『蠢くもの』


 ある日、留吉は傷ついた男を助けた。誰かに追われているらしい。
 しかし、五人組の時代、素性知れないものを助けるなど、非常に危険な行為だ。
 いつか恩返しをする、と言い残して男が消え、それから10年ほどたった春。
 留吉の村は比較的豊かだったが、
 近隣では害虫の被害が出て、そのまま一揆が起こってとりつぶしになる藩も多いらしい。
 そんなある日、あの助けた男が現れた。
 彼は行商人で珍しい土産を沢山持ってきたのだ。
 しかし、しばらくして、村に見たこともない虫がつき始める。
 どうやら、騒乱を起こすために虫を蒔いているものがいるらしい。
 彼の正体は?


 時代劇でした。
 そう言えば、時代劇って珍しいですね。
 個人的にはけっこう好きです。
 まとまりいいし、ストーリーと理系ネタが噛み合ってるし。


 最近、スタージョンやカーシュの短篇集を立て続けに読んだからかもしれませんが、
 旧『アフター0』が(大まかに)SFだったのに対して、
 『Neo』は奇妙な話、という捉え方をした方がいいような気がします。
 「奇妙な話」の中には、SFもあれば、今回のような話や『夢への道標』みたいなのもいいわけで。
 まぁ、旧も全部が全部SFじゃなかったですけどね。


 次回は17日。