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宿命の囁き〈上〉―ヴァルデマールの風・第1部 (創元推理文庫)

宿命の囁き〈上〉―ヴァルデマールの風・第1部 (創元推理文庫)

宿命の囁き〈下〉―ヴァルデマールの風・第1部 (創元推理文庫)

宿命の囁き〈下〉―ヴァルデマールの風・第1部 (創元推理文庫)

いつも、
和製ファンタジーとかライトノベルは読む気がしない、
と公言しているのに、
同じような内容でも、洋モノだと手に取るんだよね。
しかも、このシリーズは毎回新刊で購入。


『宿命の囁き』マーセデス・ラッキー創元推理文庫)読了。


日本では、 
漆黒の戦士タルマと白の魔法使いケスリー、女性傭兵コンビの作品から翻訳されて(ホントは違うけど)有名だけど、
もともとタルマ&ケスリーは〈ヴァルデマール年代記〉の外伝に過ぎない。
そして、ついにヴァルデマール国が舞台となる物語が翻訳。


ヴァルデマールには魔法使いが存在せず、バリヤーのようなものが国を守っていた。
しかし、宮廷内にいたエルスペスが刺客に襲われたことから、その力が弱まっているのでないか?
一刻も早く強い魔法使いを連れてきて、新たな防御策を立てなければならない、と
エルスペスとスキッフは魔法使いを探すために旅に出る。
一方、ペラジールの森を守る〈鷹の兄弟〉ク=シェイイナ族。
以前の事故で、一族の半分はどこかへ飛ばされてしまい、彼らの住む谷も活気がなくなっていた。
その事故を自分の責任と感じている元魔法使いの〈暗き風〉は族長の父とも対立し、
今は見張りとなって暮らしていた。
その谷にも、何か怪しい魔の手が迫っていた。
ある日、迷い込んできたエルスペスたちを〈暗き風〉は見つける……


今回は珍しく男の主人公〈暗き風〉が登場。
今まで、台詞の中だけしか出てこなかった〈鷹の兄弟〉の暮らしや、
魔剣〈もとめ〉の正体も明かされる。
初めて読んだシリーズからずっと〈もとめ〉が出てきてたから当たり前だと思っていたけど、
本当にこれは外伝アイテムなのね。
ケスリーはまだ生きてそう。出てくるのかな?
〈ダークホルム〉シリーズもそうだったけど、
海外のファンタジーだと、グリフォンって怪物じゃなくて、誇り高き種族なんだよね。
欧米人は好きなんだろうね。ロンメルの愛車もそうだったし。


ちなみに、三部作なんで、話は終わってない。
先の話だろうけど、これが終わったら、魔法戦争編かな?
個人的には『ヴァルデマール王国年代記〈1〉女王の矢 上 (現代教養文庫―A(&;アンド)Fシリーズ)』の続きを出して欲しいんだけどね。